スクリーン印刷では、機械で印刷することが主に多いですが、商品によっては”手刷り”という印刷手法で機械を使わず手で印刷を施す場合もあります。
本日は、”手刷り”についてご紹介します。
手刷りをするにあたり重要点がいくつかあります。先ずは、スキージの”印圧”です。スキージを押す力が弱すぎると、文字がかすれたり、印字がされなかったりしてしまいます。逆に、印圧が強すぎても、膜圧が厚くなりすぎてインクが滲んでしまいます。
程よい力加減で、一定の印圧をキープしながらワークに押し当てるのが適切です。
次に、スキージの”アタック角度”になります。アタック角度とはスキージの角度の事をいいます。スキージの角度が立ちすぎている場合は、膜圧は担保されますが、とても刷りづらい状態でスキージを動かさなくてはなりません。一方で、スキージを寝かせすぎたら、スキージの側面が版にあたってしまうリスクが出てきてしまいます。一番適切なアタック角度は、一般的には70°くらいと言われています。(資機材メーカー様引用)
最後は、”スキージスピード”になります。速度を早くし過ぎてしまうと、版離れが悪くなります=印刷品質の低下に繋がります。
逆に遅くしすぎると、インクが滲んでしまったり、単純に生産率も下がります。
総括すると、手刷りの印刷は上記のようにかなり難易度が高いため、高品質な印刷を実現させたいのであれば、長年の印刷経験がある職人さんが適任となります。初心者の方でももちろんできますが、時間をかけて、訓練してやっと一流の作品を製作刷ることが可能かと考えます。